今後の特集のご案内

「肝胆膵」(74巻6号・2017年6月号)
特集/自己免疫性肝・胆管疾患のupdate

「肝胆膵」(75巻1号・2017年7月号)
特集/ニュートリゲノミクスから斬る肝胆膵疾患

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 73巻4号(2016年10月号) 特集/IgG4関連疾患:全身から肝胆膵の病態に迫る
定価(\)本体 3,100+税 送料(\) 150


編集後記

2011年にIgG4関連疾患の第1回国際シンポジウムがボストンで行われた.当時,自己免疫性膵炎の疾患概念は確立していたが,他の臓器病変に関しては十分にわかっておらず,この疾患の存在自体に疑問を呈する外国のグループもあった.2016年の現在,恐らくこの疾患が存在しないと考える人はいないだろう.この5年間の発展には目覚ましいものがある.特に肝胆膵以外の臓器でも研究が飛躍的に進み,診断や治療だけでなく病態に関する知見も蓄積されている.本特集は,他臓器で得られている知見を肝胆膵疾患を診ておられる先生方にも紹介することを目的として企画した.この領域をリードされている国内外の先生に執筆いただき,これまでの経緯や今後の課題が浮き彫りになったと思う.
2017年にIgG4関連疾患の第3回国際シンポジウムが開催される.Plasmablast,T-cell response,分子標的薬,臨床試験などが議論されるだろう.5年前からは様変わりした内容である.しかし,この疾患のcritical questionsである「IgG4関連疾患は自己免疫性疾患なのか?」,「IgG4が病態にどのように関与しているのか?」にはいまだanswersがない.また,ベストの治療法の探索も必要だろう.今後のさらなる発展のためには,他領域の専門家とのcollaborationが重要になるだろう.本特集号が,これまでIgG4関連疾患に興味を持たれていなかった先生方が,この領域に参画するきっかけになることを期待して編集後記としたい.
(全  陽)


 

目次

〔巻頭言〕IgG4関連疾患という新たな疾患概念の誕生
信州大学総合健康安全センター 川   茂 幸…469

全身疾患としての特徴

IgG4関連疾患の一般的特徴と肝胆膵病変の位置づけ 金沢大学 井上  大,他…473

病因・病態

IgG4抗体に病原性はあるのか? 京都大学 塩川 雅広,他…481

IgG4関連疾患で出現するPlasmablastの特徴 佐賀大学 小荒田秀一,他…493

T濾胞ヘルパー2型細胞のIgG4クラススイッチへの関与 慶應義塾大学 秋山 光浩,他…499

T細胞subsetsとclonality解析
Ragon Institute of MGH, MIT and Harvard 前原  隆,他…507

IgG4関連疾患のプロテオーム解析 神戸大学 全     陽…513

肝胆膵病変UPDATE

IgG4関連自己免疫性膵炎の長期予後 長野県立木曽病院 丸山 真弘,他…525

IgG4関連硬化性胆管炎とPSCの鑑別はどこまで可能となったか?
名古屋市立大学 内藤  格,他…533

IgG4陰性1型自己免疫性膵炎は存在するのか? 神戸大学 塩見 英之,他…541

IgG4関連自己免疫性肝炎および関連肝病変
福井県済生会病院 中沼 安二,他…551

知っておくべき他臓器病変と鑑別疾患
多彩な心血管病変 大阪医科大学 石 坂 信 和…559

肺病変はどこまで明らかになったのか? 信州大学 山本  洋,他…567

中枢神経病変:下垂体炎を中心に 国立病院機構京都医療センター 島 津   章…577

IgG4関連疾患と間違ってはいけない疾患 金沢医科大学 正木 康史,他…585

治療戦略

自己免疫性膵炎の再燃予防にステロイド維持療法は有効か? −世界初の無作為ランダム化比較試験− 東北大学 正宗  淳,他…591

自然寛解例の特徴:多施設後ろ向き検討からの知見 横浜市立大学附属病院内視鏡センター 窪 田 賢 輔…599

リツキシマブを含む分子標的薬の使用経験 札幌医科大学 山本 元久,他…607

フォローアップに有用な血清学的指標 独立行政法人地域医療機能推進機構東京高輪病院 平野 賢二,他…615

座談会“IgG4研究の過去と未来”……………………………………………………623

シリーズ 肝臓の病理形態の理解と診断へのアプローチ23
非特異性反応性肝炎(変化) 中 沼 安 二…639
 

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