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「肝胆膵」(75巻4号・2017年10月号)
膵癌研究Cutting Edge−From Carcinogenesis to Metastatic Colonization−

「肝胆膵」(75巻5号・2017年11月号)
特集/臓器間ネットワークからみた肝胆膵の恒常性とその破綻

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 69巻6号(2014年12月号特大号) 特集/肝胆膵診療のNew Horizon
定価(\)本体 6800+税 送料(\) 200


編集後記

 新しい編集委員会の体制になって初めての年末特大号である.実は,特大号の編成を組み立てるスケジュールがぎりぎりとなってしまい一時はどうなることかと思案したが,さすがは市田編集委員長である.新しく加わった編集委員や協力者の先生の新しい思考も加わり,あっという間に編集企画ができあがってしまった.今年のタイトルはずばり「肝胆膵診療のNew Horizon」である.これは実は新しい編集委員会にとって自ら今後の編集方針を考えるいわば鏡のようなテーマである.診療現場で必要とされる情報は,その時々によって異なっている.2014年現在のわれわれに届く現場のニーズはもしかすると10年後からみるとすごく稚拙なことかもしれない.「時代を先読みしつつ読者の先生方の声に対して敏感にアンテナを張り続けるこ�
�」,これが編集委員会にとって求められることであろう.メディアに属する側は得てして傲慢になりやすい.しかし本誌のような学術系の雑誌にとって本来必要なのは客観的な科学に裏付けられた正確な情報であり,その本質を見失うことは自殺行為であるともいえる.ただし,それがわかっていても実際に行う企画は難しい.新規の薬剤ばかりに目を向けすぎると,いわゆる「提灯記事」のたぐいに陥ってしまい,製薬企業の販売促進に使われるメディアとの烙印を押されてしまうであろう.それはこれまで培ってきた本誌のブランドを貶めることになり,過去の編集委員の先生方の期待を裏切るものとなってしまう.基本的にはいいものは売れる,ということである.その中で,ときに時代の先回りをするような企画を立てて,やはり�
�胆膵は目の付け所が違う,という事をしていきたい.今になって青色ダイオードを作ったヒトを特集するのではなく,20年前に無謀ともいえることに取り組んでいることを取り上げる,先端性を大事にする感性をとっておきたい.新しく加わった編集委員や協力者の先生方はこのような視点を大切にする当代を代表する目利きでもある.読者の皆様にも大切に育てて頂き,本誌は編集委員会の代が変わっても中身は素晴らしいままだと信頼していただけるように,これからも精進していく所存である. (上野義之)


 

目次

〔巻頭言〕肝胆膵診療のNew Horizon 湘南東部総合病院 市 田 隆 文…829

T.肝臓疾患

 1.B型肝炎

  B型急性肝炎の遷延化(Genotype Aを中心に) 名古屋市立大学 渡邊 綱正,他…831

  EntecavirとTenofovir 千葉大学 神田 達郎,他…837

  Sequential therapy 信州大学 城下  智,他…845

  核酸アナログでの発癌抑止の実態 武蔵野赤十字病院 黒崎 雅之,他…851

  de novo B型肝炎の予防ガイドラインは機能したか?

    鹿児島大学 小田 耕平,他…859

 2.C型肝炎

  日本におけるHCV感染の疫学 update 広島大学 田 中 純 子…867

  Simeprevirのインパクト 新小倉病院 野 村 秀 幸…873

  インターフェロンフリーの新展開 北海道大学 坂 本 直 哉…879

  SVR後の肝発癌 順天堂大学静岡病院 廿楽 裕徳,他…883

  肝移植後の抗ウイルス療法の新展開 京都大学 上田 佳秀,他…889

 3.NASH

  最新の病態生理 吹田医療福祉センター 岡上  武,他…895

  診断の進歩(biomarker) 高知大学 西原 利治,他…903

  NASH治療の今後―現状と今後の展望― 東京女子医科大学 徳重 克年,他…911

 4.自己免疫性肝炎

  急性肝炎様発症AIHを整理する 福島県立医科大学 大平 弘正,他…917

 5.原発性胆汁性肝硬変

  肝移植後の再発と病態解明 東京大学 田中 智大,他…922

  FibrateとStatinについてのコンセンサス 山形大学 水野  恵,他…928

 6.原発性硬化性胆管炎

  原発性硬化性胆管炎の病態と類縁疾患 神戸大学 全     陽…934

  生体肝移植はなぜ再発するのか 東京女子医科大学 江川 裕人,他…940

 7.肝硬変

  BCAAによる栄養療法 岩手医科大学 遠藤 龍人,他…947

  肝性浮腫に対するバソプレシンV2受容体拮抗剤トルバプタンの使用法の提案

   −肝性浮腫の発生機序から考える− 山口大学 寺井 崇二,他…955

  Denver 腹腔−静脈シャントの適応と実践

    大牟田市立病院 野 口 和 典…961

 8.肝細胞がん

  欧米と日本の診療ガイドラインの相違を解説する 近畿大学 工 藤 正 俊…967

  分子標的治療の現状と新たなる展開 大阪赤十字病院 大 ア 往 夫…977

  腹腔鏡下肝切除はどこまで開腹術に迫れるか;その安全性,根治性

    東邦大学 田村  晃,他…983



  肝切除におけるシミュレーション,ナビゲーションの活用

    兵庫医科大学 「  正寛,他…991

  門脈塞栓術とALPPSの適応と有効性 横浜市立大学 熊本 宜文,他…999

  高度進行肝癌に対する外科的戦略 京都大学 波多野悦朗,他…1006

  肝癌に対するコンバージョン サージェリー 浜松労災病院 有井 滋樹,他…1013

  新規塞栓物質の使い分け(DC Bead,HepaSphere,Embosphere)

    福井県済生会病院 宮 山 士 朗…1019

U.胆道疾患

 1.胆管炎,胆管結石,胆道狭窄

  経皮経肝胆嚢ドレナージを先行施行した中等症急性胆嚢炎症例の検討

    獨協医科大学 礒  幸博,他…1027

  EPLBDは日常診療になったか? 埼玉医科大学 良沢 昭銘,他…1032

  術後腸管における胆道アプローチ;ダブルバルーン内視鏡の有用性

    自治医科大学 畑中  恒,他…1037

  EUSを用いた胆道ドレナージ−どこまで普及したか?

    東京医科大学 土屋 貴愛,他…1044

 2.膵・胆管合流異常

  膵・胆管合流異常 東京都立駒込病院 神澤 輝実,他…1051

 3.胆道がん

  悪性肝門部胆道狭窄に対するステント留置;最適なステントおよび

   留置方法の選択について 川崎医科大学 河本 博文,他…1060

  胆道癌化学療法 国立がん研究センター中央病院 古賀 風太,他…1069

  職業的暴露(印刷業)による胆管・胆道癌の特徴:病理所見および

   発癌メカニズムを中心に 静岡県立がんセンター 中沼 安二,他…1079

 4.その他胆道腫瘍

  IPNBの概念・診断up date 千葉大学 大塚 将之,他…1086

  内視鏡的十二指腸乳頭切除術の安全性は向上したか?(偶発症の頻度および

   その対策の現況) にしのほう伊藤内科クリニック 伊藤 彰浩,他…1091





V.膵疾患

 1.急性膵炎

  急性膵炎診療ガイドライン2010年第3版改訂の重要ポイント

    産業医科大学 真弓 俊彦,他…1097

  ERCP後膵炎の予防について 東海大学 峯  徹哉,他…1103

  新たな概念WONとその内視鏡的治療の現状

    帝京大学溝口病院 安田 一朗,他…1109

 2.慢性膵炎

  膵炎の原因遺伝子はどこまで解ったか 東北大学 正宗  淳,他…1115

  超音波エラストグラフィを用いた非侵襲的膵線維化診断の現状

    名古屋大学 桑原 崇通,他…1123

  早期慢性膵炎は慢性膵炎に進行するか 九州大学 伊藤 鉄英,他…1131

  保険収載された膵石に対するESWL治療の適応と問題点

    藤田保健衛生大学坂文種報コ會病院 乾  和郎,他…1137

  膵癌の危険因子としての慢性膵炎の管理 佐賀大学 上田 純二,他…1142

 3.自己免疫性膵炎

  自己免疫性膵炎臨床診療ガイドライン2013の改訂ポイント

    関西医科大学 岡 崎 和 一…1148

  Type 2 AIPの特徴はどこまで解明されたか 信州大学 川  茂幸,他…1159

 4.膵がん

  膵癌診療ガイドライン2013の変更点 藤元総合病院 山口 幸二,他…1166

  家族性膵癌レジストリ 京都大学 高 折 恭 一…1174

  Borderline resectable膵癌(adjuvant,neo-adjuvant)

    東京女子医科大学 羽鳥  隆,他…1179

  切除不能膵癌に対する化学療法−1st line,2nd line

   およびそれ以降の選択方法 杏林大学 古 瀬 純 司…1185

  悪性消化管閉塞(胃,十二指腸)に対するメタリックステント

   の適応と注意点 東邦大学医療センター大橋病院 大牟田繁文,他…1193

 5.嚢胞性膵腫瘍

  IPMN国際診療ガイドライン2012−改訂のポイント−

    九州大学 渡邉 雄介,他…1201

  膵嚢胞性病変のEUS-FNA−適応と日本の現状−

    愛知県がんセンター中央病院 永塩 美邦,他…1207

 6.膵内分泌腫瘍

  本邦の膵神経内分泌腫瘍(NET)診療ガイドラインに基づく治療戦略

    関西電力病院 今村 正之,他…1214

  保険収載されたエベロリムス,スニチニブ,オクトレオチドLAR

   をいかに使うか? 東京医科歯科大学 田中 真二,他…1220   

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