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 第54巻6号(2007年6月号) 特集/十二指腸乳頭部腫瘍をめぐる最近の話題
定価(\)本体 2,760+税 送料(\) 150


編集後記

 今月号の特集には「十二指腸乳頭部腫瘍をめぐる最近の話題」を取り上げた.本誌における十二指腸乳頭部病変の特集は久しぶりで,1983年以来の20数年振りである.
 十二指腸乳頭部はOddi筋に囲まれた狭い部分で,そこに胆管,膵管,共通管,乳頭,十二指腸が存在し,また,胆汁と膵液の腸管内への排出開口部であり,生理解剖学的に重要な部位である.そのため日本胆道外科研究会編集の胆道癌取扱い規約では乳頭部癌に関し詳細な記載が載っている.この部位の腫瘍は癌と腺腫が大部分を占めており,癌は進行癌が多いため,従来の治療は外科的な開腹下膵頭十二指腸乳頭切除術(幽門輪温存)が標準的根治療法であった.しかし,最近は内視鏡の発展により存在診断が比較的容易となり,進展度診断も行われるようになって,腺腫ならび早期癌については低侵襲性の内視鏡的乳頭切除が積極的に行われているが,内視鏡的治療法の適応例ならびに適応条件については内科側と外科側とで意見が必ずしも一致していない.その一方で外科的治療において侵襲性の少ない縮小手術も試みられているが,議論の余地が残っている.これらの現状を踏まえて,昨年の第42回日本胆道学会学術集会(仙台市)では「乳頭部腫瘍に対する治療法の工夫」がワークショップで取り上げられ,内視鏡的治療の実際については正確な進行度診断,遺残の回避ならびに合併症の予防などが強調された.そこで今回は乳頭部腫瘍に関する診断,鑑別,治療,予後の現状について,病態を含めて把握していただくことを目的に本特集を企画し,ご専門の先生方にご執筆をお願いした.また,座談会においては内視鏡的治療を中心に先生方のご意見を伺った.本特集により読者の皆様が十二指腸乳頭部腫瘍の根治療法について理解を深められ,日常の診療にお役に立つことを期待する.


 

目次

〔巻頭言〕十二指腸乳頭部癌                            有井 滋樹
総論
 乳頭部の基本構造と腫瘍の病理解剖学的特徴                    大橋 大成,他
 胆道癌取扱い規約から見た十二指腸乳頭部腫瘍の扱い                大内田次郎,他
 本邦における十二指腸乳頭癌の現状─1998〜2004年登録症例の集計から─       石原  慎,他
診断
 腫瘍発見の契機ならびに臨床所見                         岩本 淳一,他
 十二指腸乳頭部腫瘍の画像診断
  ─超音波内視鏡検査および腔内超音波検査による進展度診断─           伊藤  啓,他
 十二指腸乳頭部腫瘍の診断と鑑別診断                       大屋 敏秀,他
治療
 乳頭部腫瘍に対する低侵襲性治療の展開と問題点─内科側の見解           小山内 学,他
 乳頭部腫瘍に対する低侵襲性治療の展開と問題点─外科側の見解           小泉  大,他
 内視鏡的乳頭切除術の合併症(早期・後期)とその予防               原野  恵,他
 標準治療としての膵頭十二指腸切除の適応と治療成績                山田  豪,他
 十二指腸乳頭部癌に対する外科的縮小手術の工夫                  濱野 美枝,他
 経十二指腸乳頭部切除の工夫                           相浦 浩一,他
 十二指腸乳頭部癌に対する外科治療成績─進展様式と予後を中心に          緒方 賢司,他
 内視鏡的切除術の適応と手技                           伊藤 彰浩,他
 内視鏡的切除術の治療成績と予後                         伊藤 彰浩,他

座談会                                      牧野  勲
                                         野田  裕
                                         伊藤 彰浩
                                         宮崎  勝  

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