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「肝胆膵」(75巻3号・2017年9月号)
特集/膵・胆道癌の早期診断を目指せ!

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 第54巻1号(2007年1月号) 特集/ウイルス性肝硬変診療の進歩
定価(\)本体 2,760+税 送料(\) 150


編集後記

 ウイルス性慢性肝炎は治療法の急速な進歩により,肝硬変への進展阻止,発癌抑制の観点から多くの消化器内科医が熱心に取り組み,目覚しい成果を挙げてきた.肝硬変になっても,代償期のものは慢性肝炎の延長線上にあるとの認識から,条件がよければ慢性肝炎と同様な抗ウイルス療法が施行でき,C型ではウイルス排除により肝硬変が消失する例も経験し,このような例では有意な発癌抑制効果も得られている.B型では核酸アナログの長期投与で代償性はもとより非代償性肝硬変でも一部は極めて良好なコントロールが得られている.ただ,B型C型ともに,コントロール困難な腹水合併例や黄疸出現例では,腎機能低下も伴い,有効な内科的治療がないのが現状であるが,一部の症例にはIVRが有効である.食道静脈瘤に関しては内視鏡下治療が完成の域に達し,外科的治療はほぼ姿を消した.
 本特集では,わが国に多い,B型およびC型肝硬変患者のQOLを如何に改善するか,肝不全死を如何に予防するか,肝発癌の有効な予防法はどのようなものか,再生医療など将来の展望を含めて執筆して頂いた.肝線維化は古くて新しい問題であるが,炎症と切り離して肝線維化を抑制できるのか,興味がある点である.
 肝臓は独特な構造を有し,血管も2重支配を受け,免疫学的,生化学的側面も複雑である.それ故に研究すべき点,解決すべき点がまだまだ沢山ある.執筆者は長年この方面の臨床,研究に従事してこられた先生方ばかりである.本特集が日常の臨床のみならず,読者の先生方の今後の研究にも役立つものと確信している.


 

目次

〔巻頭言〕ウイルス性肝硬変診療の進歩                       沖田  極
肝線維化の機序                                  上野 隆登,他
肝循環動態(門脈圧亢進症)
 病態生理                                    山口 将平,他
 形態学的変化                                  鹿毛 政義,他
 画像所見                                    柏木  徹,他
治療
 抗ウイルス療法
  B型肝硬変における核酸製剤による治療                     八辻 寛美,他
  C型肝硬変における抗ウイルス療法 京都府立医科大学 岡上  武,他
 抗肝線維化治療                                 松本 俊彦,他
食道・胃静脈瘤
 食道静脈瘤の薬物療法                              金沢 秀典
 食道・胃静脈瘤の内視鏡治療                           小原 勝敏,他
 食道・胃静脈瘤の放射線科的治療                         磯部 義憲,他
 開腹下硬化療法と腹腔鏡下脾臓摘出術                       太田 正之,他
非代償性肝硬変,肝不全
 腹水─低アルブミン血症を如何に改善させるか? 如何なる症例が改善するか?─   吉田  光,他
 特発性細菌性腹膜炎                               持田  智
 肝性脳症                                    白木  亮,他
 肝移植                                     小倉 靖弘,他
 脾摘出                                     川中 博文,他
 再生医療                                    井戸 章雄,他


座談会                                      岡上  武
                                         河田 純男
                                         福井  博
                                         市田 隆文



症例報告
 99mTc-MAAにより胸水が腹腔からの移行であることを証明し,
 胸腔腹腔シャントが著効した難治性肝性胸水の1症例                 城  祐輔,他  

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