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「肝胆膵」(74巻6号・2017年6月号)
特集/自己免疫性肝・胆管疾患のupdate

「肝胆膵」(75巻1号・2017年7月号)
特集/ニュートリゲノミクスから斬る肝胆膵疾患

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 (2006年増刊号) 特集/C型肝炎に対するペグインターフェロン/リバビリン併用療法の進歩
定価(\)本体 2,760+税 送料(\) 150


編集後記

 今年10月に札幌で開催された第10回日本肝臓学会大会でのC型肝炎治療のコンセンサスミーティングでは当然のことながらペグインターフェロン,リバビリン併用療法を中心にした発表,議論がなされた.会場は満員の盛況でC型肝炎治療に関する学会員の関心の高さが覗われた.
 谷川先生が序文で述べているように,現在は本療法抵抗例(超難治例)への対策,高齢者への安全かつ効果的治療法,副作用対策,肝機能正常HCV持続感染者の病態解明と治療適応が議論の中心である.C型慢性肝炎へのIFN単独療法ではわが国で多くの優れた臨床研究がなされ,その成果が欧米一流誌に数多く掲載されたが,残念ながらペグインターフェロン,リバビリン併用療法に関しては欧米研究者の独壇場である.ただ,高齢者への治療経験はわが国がトップであり,この成績や問題点を世界に発信する事は重要である.
 厚生労働省が始めた40歳以上の全国民を対象にした肝炎ウイルス無料検診で沢山のHCV持続感染者が新たに発見されている.しかし,残念ながらこれらHCV感染者の半数は2次検診を受けておらず,また,一部は肝機能正常(ALT正常)との理由で精査を受けずに放置されている.本稿でも述べたように,ALT正常値の設定に問題があり,いわゆるALT正常者の中には病期(線維化)進展例もかなりいる.HCV感染者は全員,一度は専門医のもとで抗ウイルス療法の適応の可否や完治の可能性,副作用の素因,発癌のリスクを正しく評価して頂き,最適なフォローを受けられることが望まれる.
 現在新しいタイプのIFN製剤,プロテアーゼ阻害剤など種々の薬剤の開発が進んでおり,一部はわが国でも平成19年には臨床治験がスタートする予定である.
 今回の特集では,わが国でC型肝炎治療を積極的に行い,きちんとした臨床成績を持っている先生方に執筆して頂いた.この特集を読めば現在わが国におけるC型肝炎治療の現状と問題点が良く理解できるものと確信している.本書は肝臓専門医はもとより,肝臓非専門医にも大いに役立つものと期待している.


 

目次

〔巻頭言〕本邦におけるC型肝炎治療の現状と展望                  谷川 久一
ウイルス遺伝子型の違いによる治療法の実際─トライアルの結果をもとに─
 Genotype 1型かつ高ウイルス量症例─臨床薬理試験から─              平松 直樹,他
 Genotype 2型症例─Genotype 2型に対する試験および薬物動態試験を中心に─     泉  並木
 最新の治療経過とSVR率の予測
  ─全国の国立病院機構関連施設で集積された830例の中間成績報告─        八橋  弘
 難治性C型慢性肝炎に対するウイルスの早期陰性化率
  ─九州大学関連肝疾患研究会(KULDS)の中間成績から─             林   純
PEG-IFN/リバビリン併用療法の効果を上げるためには
 有効性向上に向けた試み                             豊田 成司
 PEG-IFNα-2bおよびリバビリンの副作用軽減と治癒率向上を目指した治療法      鈴木 文孝
今後のPEG-IFN/リバビリン治療対象症例
 ALT持続正常例の病態とその治療                         岡上  武
 ALT持続正常症例に対する使用経験                        片野 義明,他
 血小板数低値の症例                               田中 榮司,他
HCV治療の将来展望
 新薬開発のためのコンセプト                           榎本 信幸
 抗ウイルス薬のカクテル療法                           Nezam H Afdahl
                                        [監訳]清澤 研道 
 

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