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「肝胆膵」(74巻6号・2017年6月号)
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特集/ニュートリゲノミクスから斬る肝胆膵疾患

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 第53巻6号(2006年12月号) 特集/コランギオサイト研究の最近の展開
定価(\)本体 2,760+税 送料(\) 150


編集後記

 コランギオサイトは胆管被覆上皮であり,その形態は単純な立方,円柱上皮に見えます.肝細胞ヘパトサイトに較べ,量的には圧倒的に少ないのですが,その特殊な機能は胆道系の生理のみならず,肝胆道系の病態の発生,進展に深く関係していることが最近,明らかになりつつあります.特に,胆管が存在する微小環境により,コランギオサイトは種々の形質を発現し,またサイトカインなどの生理学的活性物質を産生します.さらに,胆汁中には種々の起炎性の物質がありますが,これらが胆管の病態に深く関係しているとの研究が得られつつあります.また,胆管周囲には胆管固有の循環系があり,また神経支配もあります.また,肝細胞が胆管上皮様にメタプラジアをきたすことが知られていますし,胆管上皮の肝細胞への化生もあるかもしれません.
 今回は,解剖,発生から各種疾患の病態形成へのコランギオサイトの関与,さらに肝ステム細胞との関連性の話題が取り上げられています.この特集を読むことで,コランギオサイトの全貌が理解できるのではないかと思います.欧米では,コランギオサイトの研究が多くの研究者によりなされていますが,わが国でもようやくコランギオサイト研究者が増えてきた印象があります.このような特集がきっかけとなり,コランギオサイトの研究がさらに進展することを期待して,編集後記とします.


 

目次

〔巻頭言〕コランギオサイト研究の発展を願う                    谷川 久一
胆道系の発生,解剖,生理
 胆道系の発生と解剖                               池田 博子,他
 胆道系の解剖レベルからみたコランギオサイトのheterogeneity           上野 義之,他
 胆管系の血行支配:胆管周囲毛細血管叢(peribiliary vascular plexus; PBP)    小林  聡,他
 胆管系の神経支配                                田妻  進,他
 胆道系のホルモン支配,内分泌細胞                        大部  誠
コランギオサイトの細胞生物学
 胆管上皮細胞と肝細胞の分化転換                         上野 康晴,他
 コランギオサイトの分泌,吸収機能と胆管胆汁                   滝川  一
 コランギオサイトのセルサイクルとその制御                    小森 敦正,他
 コランギオサイトの粘液,糖鎖プロフィル                     正田 純一,他
 コランギオサイトの免疫環境                           中村  稔,他
コランギオサイトの病態と疾患
 形成異常からみた胆管疾患                            塩尻 信義
 酸化ストレスと胆管上皮障害(腫瘍化を含めて)                  谷合麻紀子,
 増殖因子/受容体発現異常と胆管疾患                       佐藤 保則,他
 ウイルス感染と小児胆道疾患(胆道閉鎖症を中心に)                原田 憲一,他
 細菌関連免疫と胆管疾患(PBC)を中心に                     阿南  章,他
 TRAIL系免疫異常と硬化性胆管病変                        池嶋 健一


座談会“コランギオサイト研究の最近の展開”                    中沼安二
                                         石井元康
                                         吉川正英
                                         須磨崎亮
                                         安藤久實


浪久利彦先生を悼む  

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