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最新号
 第51巻3号(2005年9月号) 特集/肝の循環動態:基礎から臨床への展開

定価(\) 2,835 送料(\) 150

編集後記 紹介

 今回,肝の循環動態;基礎から臨床への展開という特集を組ませていただきました.本特集をお読みいただければ現在の本領域における基礎,臨床の到達点が理解されることでしょうし,今後,解決されなければならない課題も発見されることと思います.私自身この領域を深く研究しているわけではありませんが,一外科医として肝の循環動態に対する興味には大きなものがあります.最初のきっかけは入局したころ当時の本庄一夫教授が二期的肝切除を意図して開腹下に門脈枝結紮術をされたり,肝癌に対する治療として肝動脈遮断術を行っていたことにあります.また,当時,肝細胞癌の血流支配が動脈主体ではあろうが,門脈もそれなりに関与しているのではないかという論争もあったように記憶しております.この問題は松井先生,工藤先生たちを中心として血流動態を用いた画像による研究で見事に解明されたと思います.しかし,ひとつの解明はまた次の疑問を生むことも学問の常であります.私たちは血流動態が示している現象を画像で捉え診療に応用することは当然でありますが,その背景にある真理をも発見したいものです.そのためには座談会において中沼先生が指摘されていますように肝の循環動態を基礎的に,すなわち形態病理学的,生化学的,分子生物学的などの手法で追求する姿勢が要求されることでしょう.
 本特集では基礎的立場から和気先生,河田先生にご執筆いただきました.そのキーワードは肝の類洞ですが,それは肝微小循環の要であり肝機能発現に深く関わっているためと思います.私たち臨床医も常に基礎的視点から本領域を理解するという姿勢を持つことが大切と考えます.最後に素晴らしい論文をご執筆あるいは,座談会にて有意義なご発言をいただきました先生方に深謝申し上げます.

 

目次

●特集

〔巻頭言〕肝の循環動態:基礎から臨床への展開        松井  修
生理的循環動態
 肝微小循環系の構造                   和氣健二郎
 肝微小循環の調節機構                  音川 公治,他
血管走行
 画像からみた肝血管の正常と破格             竜  崇正,他
 外科手術からみた正常と破格               大久保雅之,他
 立体画像とその応用:肝切除シミュレーション        山中 潤一,他
血流動態からみた肝の病態:その新たな展開
 肝硬変の血行動態                    飯島 尋子,他
 IPH                           山口 将平,他
 Budd-Chiari症候群                    鹿毛 政義,他
 肝外門脈閉塞症                     吉田 範敏,他
 肝細胞癌
  超音波の新たな展開−純動脈相イメージングを中心に−  工藤 正俊
  Multi-phase Realtime Virtual Sonography        岩崎 隆雄
  CT・MRI                        上田 和彦,他
  血管構築                       中島  収
 転移性肝癌                       寺山  昇,他
 肝移植後合併症                     岸  庸二,他
肝血流部分遮断時の肝血流動態
 TAEが門脈血行動態に及ぼす影響              三浦 行矣,他
 門脈枝塞栓術                      横山 幸浩,他
 肝静脈閉塞                       金澤  右,他
座談会                      (司会)有井 滋樹
                             兼松 雅之
                             角谷 眞澄
                             中沼 安二
                             大ひ 往夫
 

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