今後の特集のご案内

「臨床精神医学」(46巻10号・2017年10月号)
特集/成人の注意欠如・多動性障害(ADHD)の診断と治療

「臨床精神医学」(46巻11号・2017年11月公募論文特大号)
特集/超高齢化社会の精神科診療

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 45巻9号(2016年9月号) 特集/統合失調症はどこへ行くのかA
定価(\)本体 3,000+税 送料(\) 150


編集後記

今月号の特集は先月号に引き続き「統合失調症はどこへ行くのか」である。今回,あえて精神医学の中核にある統合失調症に焦点を当て,考えうるあらゆる立場から,その問題点と今後の展望についてレビューしていただいた。集まったさまざまな原稿を拝読してみて,改めてこの統合失調症という疾患を考えることは,精神医学そのものを考えることにほかならないと痛感した。さらに,先月号・今月号を通じて,各論文の内容は統合失調症の症候学−精神病理学,心理−精神療法から,神経薬理学,神経心理学,神経画像,ゲノムやバイオマーカー,さらに社会性−予後やリハビリテーション,当事者の視点に至るまで,きわめて多岐にわたっているにもかかわらず,いずれの研究者も,人類にとって克服困難なこの疾患をなんとかしようという同じ方向性を向いていることを強く感じた。同じ統合失調症に対して,疾患根治療法としてゲノム修飾的治療介入アプローチを取ろうとする立場と,統合失調症の当事者が自分の体験を発信することがリカバリーに結びつくという立場の共通点を考えることは,精神科医療に関わる者にとって意義のあることであろう。企画した編集委員として,本当にどこへ行くのかわからないこの困難なタイトルの特集に対して,快くご協力いただき,素晴らしい原稿を提供していただいた執筆者の方々には,心から感謝申し上げる次第である。
(M.M)

目次


統合失調症のゲノム解析 (藤田保健衛生大学)近藤 健治・他…1109

脳画像による統合失調症の早期病態 (富山大学)鈴木 道雄・他…1115

神経生理学からみた統合失調症 (九州大学)平河 則明・他…1123

死後脳から見た統合失調症─グルタミン酸仮説を中心として (東京医科歯科大学)上里 彰仁・他…1133

急性期の薬物療法 (順天堂大学医学部附属練馬病院)八 田 耕太郎…1141

統合失調症再発予防のための薬物療法 (井之頭病院)鈴 木 健 文…1149

新たな治療法の開発状況 (東京女子医科大学)稲田  健・他…1153

統合失調症の動物モデル (奈良県立医科大学)鳥塚 通弘・他…1159

統合失調症と発達障害の関連 (名古屋大学)椎野 智子・他…1169

シリーズ/日本の精神医学を築いた人々[第6部]
評伝 大熊 輝雄先生−わが国の精神医学を先導し続けた偉大な精神医学者− 小椋  力…1179

研究報告
アルツハイマー病患者におけるFrontal Assessment Battery(FAB)の遂行機能障害評価尺度としての妥当性の検討 田口万里子・他…1187

ひきこもりの個別相談段階から集団支援段階へ繋げる方法−グループワークの企画方法と効果− 岩田 光宏・他…1197

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