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「臨床精神医学」(46巻12号・2017年12月号)
特集/日常診療における病識・病感・負担感の取り扱い〜治療効果を高めるための工夫〜

「臨床精神医学」(47巻1号・2018年1月号)
特集/精神科診療・研究に役立つ実践的倫理

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 42巻5号(2013年5月号特大号) 特集/これからの摂食障害臨床
定価(\)本体 6,200+税 送料(\) 200


編集後記

◇今回の特集は,私の同僚の野間俊一先生に企画段階からすべてお任せしました。私は横で勉強させていただくという気楽な役割でしたが,病態の多様性,生物学的研究の進歩,心理療法,そして社会的支援の可能性に至るまで,摂食障害の臨床は,この地点まで来ているということに大いに感銘を受けました。摂食障害は心身両面に関わる病態ですが,治療者の側も心身両面の強靭さが要請されます。日中は臨床活動に全力投球された後,おそらくは休日や夜間の限られた時間を使って,力のこもった原稿をお寄せいただいた執筆陣の皆様には心より感謝いたします。
◇これは摂食障害に限らずあらゆる精神医学のサブスペシャリティーについて言えることですが,病態理解や治療技法の格段の進歩を目の当たりにした時に,一つ注意しておかねばならいことがあると常々感じています。冒頭の野間論文でも述べられていることですが,特別なトレーニングを受けた専門家が,十分な設備が整った大規模な総合病院でのみ,この病気の治療は可能であると,皆が判断してしまうことの危険性です。そんなことになれば,限られた数の専門家は,いくら強い使命感を備えているといっても疲弊してしまい,この病気を持つ多くの人たちは治療を受ける場所を失ってしまうことになるでしょう。本特集を機に,自分のできるところから摂食障害の臨床に取り組んでみようという,一般精神科医や関連職種の臨床家が増えることを願っています。          (T.M.)

目次


これからの摂食障害臨床
第1章  総論
1.摂食障害治療の過去・現在・未来 (京都大学)野間 俊一…513
2.摂食障害治療ガイドラインについて (京都健康科学研究所)中井 義勝…519
3. DSM-5分類について (浪速生野病院)切池 信夫…529
4.摂食障害の身体管理 (政策研究大学院大学)鈴木(堀田)眞理…537

第2章  摂食障害の多様性
1.児童の摂食障害 (西神戸医療センター)宮 靜男・他…547
2.中年期の摂食障害 (野上病院)成尾 鉄朗…553
3.摂食障害とアルコール問題 (鈴木メンタルクリニック)鈴木 健二…561
4.摂食障害と窃盗癖 (赤城高原ホスピタル)竹村 道夫…567
5.自閉症スペクトラム障害を合併する摂食障害
   (京都府立こども発達支援センター診療所)山下 達久…573
6.摂食障害と不安 ―全般性の社交不安障害の併存について―
   (兵庫医科大学)山田  恒…579

第3章  生物学的病態理解
1.摂食障害における自律神経機能異常
   (東京大学)石澤 哲郎・他…585
2.摂食障害と近赤外線分光法(NIRS)
   (高崎健康福祉大学)上原  徹・他…593
3.摂食障害と脳機能画像 (東北大学)佐藤 康弘・他…599
4.摂食障害と遺伝子 (国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)安藤 哲也…609
第4章  治療
1.行動制限を用いた認知行動療法 (九州大学)河合 啓介…621
2.外来での認知行動療法 (千葉大学)中里 道子…627
3.摂食障害の力動的精神療法 (京都府立医科大学)和田 良久…635
4.摂食障害の分析心理学的精神療法 (聖泉大学)谷口(藤本)麻起子…643
5.摂食障害の対人関係療法(IPT) (水島広子こころの健康クリニック)水島 広子…649
6.弁証法的行動療法的アプローチによる摂食障害治療
   (なんば・ながたメンタルクリニック)永田 利彦…657
7.摂食障害の集団精神療法 (広島大学)岡本 百合…663
8.摂食障害の家族療法 (自由が丘高木クリニック)高木 洲一郎・他…669

第5章  社会的支援
1.摂食障害への地域支援 (のびの会)武田  綾…677
2.当事者の「実感」に基づいた支えあい活動 (あかりプロジェクト)村田 いづ実…683
3.摂食障害の自助グループ (京都橘大学)野村 佳絵子…689


編集後記 704
投稿規定 702,703
次号予告 701
学術集会告知板 697
バックナンバー案内 700

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