今後の特集のご案内

「臨床精神医学」(46巻6号・2017年6月号)
特集/精神病理学の新課題―スペクトラムと臨床診断単位の認識論・存在論

「臨床精神医学」(46巻7号・2017年7月号)
特集/てんかん診療における精神科医の役割

バックナンバーはこちら




 42巻2号(2013年2月号) 特集/薬物療法の適正化に向けて
定価(\)本体 2,800+税 送料(\) 150


編集後記

◇昨今,新聞,テレビ,インターネットなどで,精神科医療や精神科薬物療法に対する批判的言説を目にすることが少なくない。明らかに誤った内容である場合もあるが,実際に多剤併用療法などの不適切な処方が行われている場合があることも確かであり,精神医学界として,こうした問題にどのようにして取り組むべきか,と考えさせられる。

◇本特集では,不適正な薬物療法が本当に行われているのか,行われているとすれば,なぜそのようなことが生じてしまっているのか,といった社会的・医学的要因を精査するとともに,多剤処方による医学的・薬理学的な問題点について精査し,さらに多剤処方に限らず,適正な薬物療法を推進するためには,どのような対策がなされるべきか,という点について,多くの先生方にご寄稿いただいた。

◇こうして全体を眺めてみてみると,製薬会社のマーケッティング活動により,薬剤療法が影響を受けてきたこと,実際に多剤処方などの不適正な薬物療法が行われ,副作用が救済されないなど,患者にとっても実害が生じていること,そして,学会における不適正な処方を減らすための取り組み,不適正な処方をなくすためのきめ細かな臨床の技まで,この問題一つとっても,幅広い視点が必要であることがみてとれる。

本特集を,適正な薬物療法の実践に役立てていただければと思う。

(T.K.)

目次


診療報酬および診療録データを用いた向精神薬処方に関する実態調査

(国立精神・神経医療研究センター)中川 敦夫・他…153

向精神薬の併用療法─海外における実態や予測因子に関する選択的レビュー─

(慶應義塾大学)岸 本 泰士郎…159

向精神薬の多剤処方と薬の相互作用

(国際医療福祉大学熱海病院)鈴 木 映 二…169

ジャーナリズムによる精神医療批判

(昭和大学)岩波  明・他…185

向精神薬のマーケティングの影響

(杏林大学)田 島   治…191

向精神薬の命名・分類法はこのままでよいのか?

 ─ECNPによるアカデミア主導による新たな命名・分類法の検討─

(広島大学)山 脇 成 人…201

処方監査─理に適った薬物療法のために─

(フジ虎ノ門健康増進センター)斉 尾 武 郎…211

薬物療法の適正化における治療ガイドラインの役割

(信州大学)杉 山 暢 宏…217

薬物療法の適正化と副作用救済制度

(東京女子医科大学東医療センター)山 田 和 男…227

自ら‘うつ’であると主張する患者にどう対応すべきか

 ─新型うつ病,発達障害,双極性障害のうつ状態への対処方針─

(大泉病院)澤 田 法 英…235

❖日本の精神医学を築いた人々〔第4部〕

田村幸雄─文化精神医学,法精神医学の先駆け─

 山下  格…243

❖研究報告

小中学生を対象とした日本語版Strengths and Difficulties Questionnaire教師評定フォームの標準化と心理測定学的特徴の検討─単一市内全校調査を用いて─

 野田  航・他…247

成人期広汎性発達障害の自殺企図の臨床的特徴

 加藤 晃司・他…257

バックナンバーはこちら