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 41巻5号(2012年5月号特大号) 特集/精神科診断分類の改訂にむけて ─DSM-5の動向─
定価(\)本体 6,510+税 送料(\) 200


編集後記

◇アメリカ精神医学会によりDSM-Vが発表されてから30年以上がたった。DSM-Vは操作的診断基準を導入し,診断の信頼性を向上した点で高く評価され,その骨格はWHOによるICD-10に受け継がれ,世界の精神医学会に大きな影響を与えた。

◇しかしながら,主に症候に基づき診断し,特定の理論や仮説を排した無理論主義というDSMの基本原則そのものに対する物足りなさや不満は根強く,内因性概念の復権を求める考え方も少なくない。

◇現在,アメリカ精神医学会はDSM-5,WHOはICD-11にむけての改訂を進めている。APAによるDSM-5改訂作業については2010年改訂草案が発表され,実地試行の結果を分析して,2013年にDSM-5に完成予定と聞いている。今回の改訂作業は,ウェブ上に公開されパブリックコメントを受け付けているが,日本語訳がないことから,わが国の精神科医へはいまだ周知されていないと思われた。

このような経緯から,各分野の専門家に精神科診断分類改訂の現状と今後の展望をさまざまな立場から論じていただくとともに,DSM-5ドラフトにおける各精神障害の改訂点について概説,論じていただきたく本特集を企画した。精神科診断分類の今後の動向を知るうえで役立てていただければ幸いである。 (O.Y.)

目次


総論 精神科診断分類の改訂にむけて

1. 精神科診断分類の変遷─DSM-III以前と以後─

(日本医科大学)大久保 善 朗…469

2. DSM-5ドラフトにみるパーソナリティ機能の正常と異常

(自治医科大学)加 藤   敏…473

3. 新しい精神の科学とケースフォーミュレーション, 分類診断

(埼玉医科大学)豊 嶋 良 一…483

4. 社会精神医学と精神科診断

(出島診療所)中根 允文・他…491

5. 分子生物学と精神科診断

(理化学研究所)高田  篤・他…501

6. 薬物療法からみた精神科診断分類学

(肥前精神医療センター)黒木 俊秀・他…507

7. 生物学的指標に基づく精神科診断

(東京大学)西村 文親・他…515

8. ICD-11作成の最新動向

(東京医科大学)丸田 敏雅・他…521

9. DSM-5作成の最新動向

(東京医科大学)松本ちひろ・他…527



各論 DSM-5 ドラフトにおける精神障害

1. 神経発達障害

(荏原病院)青木 悠太・他…535

2. 統合失調症スペクトラムおよび他の精神病性障害

(東京都立松沢病院)針 間 博 彦…543

3. 双極性障害

(北海道大学)井 上   猛…555

4. 抑うつ性障害DSM-5の動向と批判

(九州大学)本村 啓介・他…565

5. 不安障害

(パニック障害研究センター)貝谷 久宣・他…577

6. DSM-5ドラフトにおける強迫性障害の動向

(兵庫医科大学)松 永 寿 人…589

7. 身体症状障害

(久留米大学)前 田 正 治…597

8. 解離性障害

(東京女子大学)柴 山 雅 俊…603

9. 心的外傷とストレス関連障害─DSM-5ドラフトの紹介─

(昭和大学)山田 貴志・他…609

10. 哺育および摂食障害

(大阪市立大学)切 池 信 夫…621

11. 睡眠覚醒障害

(日本大学)内 山   真…631

12. 性同一性障害(性別違和)

(埼玉医科大学)塚 田   攻…645

13. 破壊性, 衝動制御, 行為障害

(クボタクリニック)中 谷 陽 二…649

14. 物質使用と嗜癖の障害

(国立精神・神経医療研究センター)松 本 俊 彦…657

15. 神経認知障害

(慶應義塾大学)三 村   將…665

16. DSM-5ドラフト(2011年6月版)における「パーソナリティ障害」

(自治医科大学)井上 弘寿・他…669

17. パラフィリア

(はりまメンタルクリニック)針 間 克 己…681

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