今後の特集のご案内

「臨床精神医学」(46巻6号・2017年6月号)
特集/精神病理学の新課題―スペクトラムと臨床診断単位の認識論・存在論

「臨床精神医学」(46巻7号・2017年7月号)
特集/てんかん診療における精神科医の役割

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 第38巻2号(2009年2月号) 特集/今日の生活臨床と統合失調症の心理社会的治療
定価(\)本体 2,750+税 送料(\) 150


編集後記

◇わが国の精神科医療は,ようやく本格的な地域精神科医療を治療の主軸にしようとする動きが始まったようである。まだ受け皿ができてからという議論があろうかと思われるが,20年,30年前と比較すると遙かに地域の精神疾患への理解や許容力は大きくなったと思われる。今後は地域精神科医療を始めながら,さらに地域の共生の力を大きくしていく時期であろう。精神科医療の専門職種には,長年入院医療,それも慢性入院医療に沿った診療技術になじんできたので,精神科急性期医療とか地域精神科医療,まして訪問型診療などといわれても,戸惑ってしまうという状況もあろう。ここは医の原点というか,親や祖父母の時代には当たりまえであった,かかりつけ医がいつでも家に診に来てくれた時代はそう昔ではないことを想起し,技術を習得しなければならないであろう。そういう時代にあった医療の機能と最新の精神医学の成果を,現代の医療資源システムの中にうまく統合していければ,今よりもよい精神科医療サービスが提供できるのではないか,と思われる。こういう治療の時代に,1960年代,わが国で開発された「生活臨床」は極めて有用な統合失調症の治療指針であると思われる。本特集では,その生活臨床を再訪し,今日的意義,今後の精神科医療における期待と課題を,特集した。今後の地域精神科医療の技術的発展に役に立てば幸いである。   (O.Y.)

目次


生活臨床の提唱とその今日的意味 (坂本医院)臺     弘

生活臨床原典解題と今日的理解(私論) (東京都立松沢病院)伊 勢 田  堯

紹介:生活臨床面接 (高知大学)井 上 新 平

入院患者における生活類型推定 (福島県精神保健福祉センター)畑   哲 信

生活臨床と地域精神保健 (東京都立中部総合精神保健福祉センター)小 川 一 夫

生活臨床における家族史研究の意義 (群馬県立精神医療センター)長谷川 憲 一

宮内勝による啓発的接近法 (東京大学附属病院)浅 井 久 栄

生活臨床と認知行動療法の関係をめぐって (帝京大学)池 淵 恵 美

生活臨床をふまえた精神科臨床 (原田メンタルクリニック)原 田 誠 一

生活臨床発展のために必要な研究 (東京都立松沢病院)岡 崎 祐 士

私の統合失調症観における生活臨床─若い精神科医と恩師・柿本教授とに捧げる─

  (島根大学)堀 口   淳

❖研究報告

高校生における抑うつ群・推定うつ病有病率の3年間の縦断的研究

  山口 祐子・他

レビー小体型認知症の行動と心理症状に対するドパミン・アゴニストの有用性について

  江原  嵩・他

❖書評

認知症高齢者へのメンタルケア 室伏 君士  著 武田 雅俊

❖シリーズ/日本精神医学新風土記(24)

兵 庫 県 古橋 淳夫

❖シリーズ/精神医学用語解説

343.援助つき教育 武田 隆綱

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