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「臨床精神医学」(46巻10号・2017年10月号)
特集/成人の注意欠如・多動性障害(ADHD)の診断と治療

「臨床精神医学」(46巻11号・2017年11月公募論文特大号)
特集/超高齢化社会の精神科診療

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 第36巻5号(2007年5月号特大号) 特集/児童思春期精神医学の最近の進歩
定価(\)本体 6,200+税 送料(\) 200


編集後記

◇子どもは大人を映す鏡といわれる。児童思春期の病像は,特にその時代と社会・文化を反映しやすい。児童思春期の子どもたちを診ていると,子どもの病理だけでなく,その背景に時代や社会を感じるのは,多くの臨床家に共通する感覚ではないだろうか。
◇例えば,広汎性発達障害についていえば,実数の増加なのか,理解が深まることにより診断される数が増えたのか,あるいはその両者が関係しているのか,ともかく現代社会への不適応という形で顕在化してくる思春期の子どもたちに出会うことは増えている。時代とともにうねるように変化している社会は,本当に進歩しているのだろうかとさえ思えてくる。
◇現実に目を向けると,児童思春期を専門とする精神科医はまだ数が少なく,一人の臨床家が多くの子どもを診なければならないという実態がある。子どもや家族の側からみれば診察までに数週間も,ときには数カ月も待たなければならない場合があるし,精神科医の側には圧倒的な数の子どもたちの診療に,それこそ燃え尽きかねない現実がある。
◇本特集では,第一線の先生方に,日々の臨床でのご多忙を知りつつも,執筆していただいた。実際の臨床に即し,同時に脳研究の進歩もふまえた,読み応えのある特集になったと感謝している。そして,日々,奮闘している諸氏に,力を添えるものとなると期待している。ご寄稿いただいた諸先生に,改めてこころよりお礼申し上げる。             

目次


●特集
序 文 (川崎医科大学)                            青木 省三
第1章  子どもの精神医学
 1.子どもの症状の見立てと診断の留意点                     吉田 敬子
 2.思春期における見立てと診断の留意点                     青木 省三・他
 3.子どもの(ための)精神療法                         宮川 香織
 4.思春期の精神療法                              井原  裕
 5.家族への支援・アプローチ                          飯田 順三
 6.児童思春期の薬物療法                            市川 宏伸
 7.児童・思春期における精神科入院治療の留意点                 宇佐美政英・他
 8.教育現場における精神科医の役割                       田中 康雄
 9.児童福祉における精神科医の役割                       小野 善郎
 10.子どものリエゾン精神医学─子ども総合病院での実際─            竹内 直樹・他
 11.児童精神医学のトレーニングシステム                    渡辺慶一郎
 12.乳幼児精神医学の最近の動向                        金子 一史・他
第2章  子どものこころの障害
 1.チック障害とトゥーレット症候群について                   金生由紀子
 2.子どものてんかんの精神症状                         金澤  治
 3.広汎性発達障害の神経学的病因論                       十一 元三
 4.自閉症─乳幼児期─                             高橋  脩
 5.アスペルガー障害の治療と援助─学童期から思春期─              東   誠
 6.成人になった広汎性発達障害                         横山富士男
 7.AD/HDの病因論                               山田佐登留
 8.AD/HDの症状の変遷と治療                          篠山 大明・他
 9.AD/HDと広汎性発達障害                           内山登紀夫
 10.高機能広汎性発達障害をもつ子どもたちへのグループ・アプローチ       豊田 佳子・他
 11.行為障害・非行                              奥村 雄介
 12.子どもの気分障害                             傳田 健三
 13.子どもの統合失調症                            広沢 郁子
 14.子どもの不安障害                             山下  洋
 15.子どもの摂食障害                             猪子 香代
第3章  現代社会と子ども
 1.不登校の現在                                渡部 京太・他
 2.臨床からみたいじめ                             岡田 隆介
 3.精神医学的診断と学校(校内で起きる問題)                  塚本 千秋
 4.ひきこもり                                 井上 洋一
 5.児童虐待─児童虐待の現状と親の問題について─                本間 博彰
 6.思春期の自傷                                原田修一郎・他
第4章  児童思春期精神医学の変遷
 児童青年精神医学のこれまで,そしてこれから                  牛島 定信
 子どもの精神科のこれから                           小倉  清
 発達障害の時代 ─コミュニケーションへの希望を求めて─             佐々木正美
 子どもの精神科医療と自閉性障害―日本児童青年精神医学会の歩みを軸に―     清水 將之
 児童思春期精神医学の変遷と発展                        中根  晃
 発達障害にかかる状況の変遷                          中根 允文
 児童青年精神科医療の確立を                          山崎 晃資
 児童青年精神科と時代的変遷                          若林愼一郎

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