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「臨床精神医学」(46巻6号・2017年6月号)
特集/精神病理学の新課題―スペクトラムと臨床診断単位の認識論・存在論

「臨床精神医学」(46巻7号・2017年7月号)
特集/てんかん診療における精神科医の役割

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 第35巻8号(2006年8月号) 特集/「うつ病」による病休・休職者の復職をめぐる精神医学的諸問題
定価(\)本体 2,700+税 送料(\) 150


編集後記

◇今月号の特集は,うつ病によって病休・休職中の患者の復職をめぐる精神医学的問題である。諸稿が触れているように,うつ病によって休む労働者が増加している。一部は中高年の自殺増加とも重なり,深刻な現象にもなっている。職場におけるうつ病への理解や対策は,まだバラツキが大きいが10年前に比較すると格段に進みつつある。しかし,休んでいる期間に会社は何をしたらよいか,家族はどうしたらよいか,患者自身はどのように療養生活を送ったらいいか,復職システムのあり方,地域精神科医療と職場の健康管理との連携のあり方の問題などは,まだ十分に経験が集積されておらず,解明が遅れている問題である。
◇このうつ病患者の復職をめぐる問題は精神科医療の側からみると,新しい格好の応用問題である。復職に向けて,本人は,家族は,精神科主治医は,職場(健康管理担当者を含む)は,何をどのように行い,何を準備したらよいのか,について具体化された指針が必要である。急速にそのような取り組みの経験と理論家が進んでいるので,いずれ具体的な形になっていくつもの指針や有用なツールが登場するであろう。
◇執筆をお願いした方々には力を籠めて書いていただいた。この問題の現状と対策や指針を考えるうえで,読者の方々の参考になれば幸いである。

目次


●特集
病休・休職者の動向とうつ病                           小嶋 秀幹・他
復職後のうつ病再発の問題                            島   悟
うつ病で病休・休職中の患者の「復職可能」診断をめぐって
 ─うつ病患者復職準備度尺度試案―                       岡崎 祐士・他
復職をめぐる職場健康管理システムの現況,問題点と対応策             秋山  剛・他
復職デイケアの可能性                              伊藤 雅之・他
三重障害者職業センターにおける職場復帰支援(リワーク支援)について       川村 浩樹・他
病休・休職中の生活の送り方と家族の役割                     吉田 靖子
病休・休職中の生活の送り方と職場関係者の接し方                 富永 真己・他

●研究報告
日本自閉症協会広汎性発達障害評価尺度(PARS)幼児期尺度の信頼性・妥当性の検討  辻井 正次・他
摂食障害の人格傾向と臨床症状との相関─ロールシャッハ・テストの結果から─    佐藤 晋爾・他
高齢者の重症うつ病に高用量milnacipranが著効した3症例              上田  諭・他


●日本近代向精神薬療法史
気分安定薬・抗躁薬                               風祭  元

●学会印象記
第102回日本精神神経学会総会                           井上 新平

●書評
産業メンタルヘルスの実際                            黒木 宣夫

●読者の広場
エネルギーが湧くインフォームド・コンセントを目指して              臼井みどり・他

●シリーズ/精神医学用語解説
316.スピリチュアリティ                             野口 海・他
317.高機能広汎性発達障害                            金生由紀子

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