今後の特集のご案内

 2006年 6月号 神経症圏障害のすべて
     7月号 「うつ」をめぐる精神科と内科のネットワーク
     8月号 「うつ病」による病休・休職者の復職をめぐる精神医学的諸問題
 

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最新号
 第35巻5号(2006年5月号) 特集/総合病院精神科・精神科クリニックの現状と将来

定価(\) 2,835 送料(\) 150

編集後記 紹介

◇精神科医療は,入院中心の医療から地域中心へと変化している。これは入院医療費の削減という医療経済上の問題ではなく,ノーマライゼーションの理念に基づいたコミュニティを中心とした精神科医療が求められているからである。しかしながらコミュニティが主体となる精神科医療においては,病院,クリニック,デイケア,訪問看護ステーション,授産施設,就労支援センターなど多くの多機能施設が必要であり,また精神科医師のみならず,看護師,薬剤師,作業療法士,社会福祉士など多くの他職種の専門家からなるチームワークが必要とされることはいうまでもない。精神科のコミュニティ医療には,一般に考えられている以上の人と金と時間の投入が必要であるとの社会的に認識を醸成していただきたいものである。
◇わが国の精神科医療は,入院から外来へとその軸足を移動させつつある。そして,このような移行の時期に精神科クリニックの果たすべき現代的な役割を考察しようというのが今月号の特集である。病院のリソースを活用しながら精神科診療のあるべき姿を目指して地道な努力を積み重ねていくべきことはいうまでもないが,現実の総合病院精神科や精神科クリニックには解決すべき問題は多い。本特集においてもこれらの問題について,実際の現場からの経験に裏打ちされた論文を寄せていただき,それぞれの局面から論述していただいたが,少ない人員でいかに有効な医療体制を構築するかという点に集約されていると思われる。
◇おりしもちょうど福岡市において第102回日本精神神経学会が開催されている。本年度の学会は久留米大学の前田久雄教授を会長,九州大学の神庭重信教授を副会長として福岡国際会議場での開催であるが,専門医制度のスタートと相まって多数の精神科医が参加した充実した学会となった。限られた人員で活動されている総合病院精神科と精神科クリニックからの参加も増加しており,病院と診療所が統合された診療体制を目指した多くの有意義な議論がなされた。精神科医療を担っている病院とクリニックからの参加者により精神科外来のあり方について多くの役立つ発表があった。


目次

●特集
外来精神医療の歴史と展望                            松田 孝治・他
精神科クリニックの現状と問題点                         前久保邦昭・他
総合病院精神科の現状と問題点                          小林 孝文
最近の総合病院精神科の実情に即したコンサルテーション・リエゾン医療のあり方   高橋  励・他
精神科連携のむずかしさ─精神科クリニックと総合病院との連携─          大前  晋
精神科救急の立場からみた総合病院精神科・精神科クリニック             林  偉明
生涯教育からみた総合病院精神科・精神科クリニック                中嶋 義文
医療経済からみた総合病院精神科・精神科クリニック                伊藤 弘人

●研究報告
保育士におけるバーンアウトとその関連要因の検討                 小林 幸平・他
急性期うつ病患者における入院治療によるQOLの変化に関する検討           日域 広昭・他

●連載/日本近代向精神薬療法史
三環系抗うつ薬とMAO阻害剤                            風祭  元

●講演紹介
第8回東京精神医学フォーラム講演記録「臨床精神医学の方法論」           土居 健郎

●精神科診療/よもやま話
絶望の中に一筋の光を                              田中 千足

●読者のひろば
神田橋講演を拝読して                              池田  健

●学会印象記
第1回日本統合失調症学会                             鈴木 道雄

●シリーズ/精神医学用語解説
313.プラダー・ウィリ症候群                           前田貴記・他
 

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