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最新号
 第34巻5号(2005年5月号) 特集/「うつ状態」の精神医学【特大号】

定価(\) 6,300 送料(\) 200

編集後記 紹介

◇「うつ状態」とは何か,「うつ病」とは何か,そしてそれらはどのような関係にあるか,とたずねたとき,一人ひとりの臨床家によりその答えは異なっているように思う。「うつ状態」=「うつ病」と考えている人もいれば,「うつ状態」≧「うつ病」と考えている人もいる。そもそも「うつ病」自体の概念が曖昧である。「うつ病」というと「内因性うつ病」と考える人もいれば,「心因性うつ病」なども含めて考える人もいれば,「内因性」「心因性」「外因性」という枠組みによらず「症候群」と考える人もいるであろう。このような曖昧な概念となっている「うつ病」をもう一度考えるためには,まずは「うつ状態」から出発する必要があるのではないだろうか。

◇私たちの臨床現場では,主訴→症状→状態像(診断)→鑑別診断・診断→治療という順に,考えは進んでいく。そのように考えると,「うつ状態」→「うつ病」は古典的ではあるが,自然な流れでもある。もちろんそのような単純な過程ではなく,この間を行きつ戻りつしながら,進んでいくものではあるが。

◇本特集は,「うつ状態」について,さまざまな角度から考えようと,その歴史,分類,診立て方,心理社会的要因,治療などについて,それぞれの専門家から原稿をお寄せいただいた。「うつ状態」の現在について,さらには「うつ病」について,改めて考える機会となり,読者の皆様の臨床に寄与するものとなることを願っている。

目次

●特集

「うつ状態」の精神医学,特集企画にあたって                 豊嶋 良一

第1部 「うつ状態」とその分類
 うつ状態(抑うつ症候群)という「状態像診断」の今日的意義         広瀬 徹也
 クレペリンと躁うつ病概念                         古茶 大樹
 単一精神病説とうつ症状群                         迎   豊
 「うつ状態」の臨床分類(笠原・木村分類)の今日的意義           粥川 裕平
 うつ状態の臨床的分類の流れ─伝統的分類と国際分類─            古野 毅彦・他
 うつ状態の臨床分類と生物学的基盤                     大森 哲郎

第2部 「うつ状態」の診立て方
 うつ状態のいろいろ:臨床現場でどう見分けるか               太田 敏男
 うつ状態の診立て方−「うつ状態」の症例定式化(フォーミュレーション)−  松浪 克文
 うつ状態にみられる躁的因子─内因性の再評価                大前  晋・他

第3部 「うつ状態」の心理・生物学
 気分調節のメカニズムとその障害                      金子奈穂子・他
 「うつ状態」の生物学的検査指標                      福田 正人・他
 うつ状態とパーソナリティ─軽うつ状態との関係について─          坂戸  薫
 子どもの「うつ状態」─その心理と生物学─                 傳田 健三
 中年期の「うつ」と若年期の「うつ」のあいだの相異と関係          津田  均
 脳の老化とうつ状態─血管性うつ病を中心に─                下田 健吾・他

第4部 現代の「うつ状態」
 うつ状態の疫学研究からみた有病率の変化                  角田 智哉・他
 うつ病の長期経過                             藤田 晶子・他
 「うつ状態」と自殺                            中村  純
 日本におけるグローバリゼーションの進行とメランコリー親和型        井口 博登
 現代社会が生む“ディスチミア親和型”                   樽味  伸

第5部 「うつ状態」の治療
 薬物反応性からみた「うつ状態」                      黒木 俊秀
 「うつ状態」と電気けいれん療法−有効例と無効例−             小林  薫・他
 リズム障害の治療は気分の変化をもたらすか                 向井 淳子・他
 うつ状態に対する精神療法的アプローチについて考える            青木 省三
 統合失調症における「うつ状態」の治療                   針間 博彦・他
 「難治性うつ状態」に対する治療                      寺尾  岳
 

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