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最新号
 第49巻6号(12月号) 特集 /C型慢性肝炎の新たな治療戦略

定価(\) 2,835 送料(\) 150

編集後記 紹介

 C型肝炎ウイルスが発見されて15年目を迎えた.先日,肝臓専門医はもちろん,多くの患者さん自身が待ち望んでいたPEGインターフェロンとリバビリンの併用療法が認可され,保険診療が可能となった.欧米に遅れること2年半,難治性のC型慢性肝疾患の治療戦略がようやく整い,個々の患者に応じたベストの治療戦略が進められようとしている.PEG-IFNとリバビリンの併用により,これまで治療の恩恵が少なかった1b型高ウイルスの難治群でも初回治療で50%の著効率が得られ,治療適応の急速な拡大が期待される.
 しかしながら,今年になって当院でのC型慢性肝炎患者の平均年齢は60歳を,肝硬変は70歳をすでに越え,急速に高齢化の時代を迎えている.したがって,病態の進展に伴う血小板数の減少や貧血の出現,さらには高齢化に伴う腎機能の低下や各種合併症などのためにPEGインターフェロン・リバビリンの併用療法などの新たな治療戦略を進めるにあたっても,早期の減量や変更などにより,安全性を考えながらしかも高い治療効果が要求される.高齢化した肝癌ハイリスク患者が多い日本では先行した欧米の治療成績だけでは不十分であり,患者に優しい治療法が重要となる.今後は無効群や併用療法の困難な症例に対するインターフェロン少量長期投与による発癌抑制療法についても投与方法や投与期間と長期予後についてのデータを急いで集積する必要がある.
 この特集号はまさにC型慢性肝炎のグローバルな治療戦略が日本でも可能になった時期に合わせて企画された.肝臓専門医のみでなく,副作用や不十分な治療効果のために抗ウイルス療法を控えてこられた一般の先生方にも,C型慢性肝炎の新たな治療戦略についてぜひ知って頂き,より多くの患者さんが恩恵を受けられるように願っている.

目次

〔巻頭言〕C型慢性肝炎の新たな治療戦略             小俣 政男

  C型慢性肝疾患の変遷                    八橋  弘
  IFN治療による肝発癌抑制と生命予後の改善          横須賀 收,他

 C型慢性肝炎の新たな治療指針
  日本肝臓学会コンセンサスミーティング・C型肝炎治療     平松 直樹,他
  米国のコンセンサス・ステートメント             梅村 武司,他

 新しいインターフェロン治療の特徴と適応
  インターフェロン・リバビリン併用              岩崎 良章,他
  コンセンサスインターフェロン                吉岡健太郎,他
  ペグインターフェロン                    堺  隆弘
  ペグインターフェロン・リバビリン併用            芥田 憲夫,他

 症例に応じた各種抗ウイルス療法の選択
  C型慢性肝炎のIFN初回治療                  井出 達也,他
  C型慢性肝炎のインターフェロン再治療            光井富貴子,他
  高齢C型慢性肝疾患の治療・発癌抑制とQOL維持を目指して    戸川 三省,他
  肝癌の再発予防                       吉田 晴彦,他

 インターフェロン抵抗性機序の検討
  ウイルス側の要因                      井上 和明,他
  インターフェロン抵抗性に関与する宿主免疫関連因子      山際  訓,他

 抗ウイルス剤による治療効果の検討
  HCVレプリコン・システム                  雨宮 史武,他
  HCVダイナミクス                      日野 啓輔,他
  抗ウイルス療法の副作用とその対策              豊田 成司
  肝発癌抑制をめざした抗炎症,抗線維化療法          伊藤 義人,他

座談会“C型慢性肝炎の新たな治療戦略”         (司会)山田剛太郎
                                岡上  武
                                西口 修平
                                金子 周一
                                泉  並木

 症例報告
  比較的短期間に増大した肝血管筋脂肪腫の1症例        村上 昌裕,他

 臨床薬理
  Genotype1かつ高ウイルス量のC型慢性肝炎に対するPEG-インターフェロンα-2bと
   リバビリン48週併用療法の有効性
  −インターフェロンα-2bとリバビリン6カ月併用療法とのretrospectiveな比較−
                                飯野 四郎,他

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