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最新号
 第49巻5号特大号(11月号) 特集 /肝胆膵領域における腫瘍性病変の画像と病理

定価(\) 6,825 送料(\) 200

編集後記 紹介

 近年の画像診断の進歩は目覚ましい.それは診断機器の開発,改良,進歩がその中心をなすものの,それに伴って撮像法や造影剤の改良,開発にも目を見張るものがある.それによって良質な画像が得られ腫瘍性病変の優れた質的診断が可能になった.したがって私共が医師免許を与えられた当時の診断学は無力になりつつあり,若い医師達は素晴らしい画像によって,素早く診断をつけるようになった.
 しかし画像診断を行う上で,常に念頭におかなければならないのは,画像がいくら進歩したとは言え,われわれは実体を見ているのではなく,あくまでも「影」を見ているのであり,画像からその実体を推測して臨床に活用しているということである.
 そこでこの度の特集企画は,この優れた「影の表現」を病理学的な所見と言う「実体」で忠実に裏付けることにより,画像の臨床的価値を一層高め,肝胆膵領域の腫瘍性病変の診断を向上させようとの意図で行った.
 本特集では,目次を通覧していただくとお判りのように,肝胆膵領域の腫瘍性病変の典型例について,まず画像と病理を詳細に対比し,教科書的に知見を整理した.そして腫瘍の持つ生物学的な性質を画像で表現した.さらにこの領域の腫瘍には,特異な病態を持つものや特異な背景を持って発生した腫瘍があることが知られているが,それらの画像を示した.また肝胆膵領域に特有な腫瘍性病変や,その治療上相遇する諸問題について臨床医が求める画像と病理を専門的立場から対比した所見を示した. この領域の腫瘍の臨床において,これらの腫瘍に類似した非腫瘍性病変に関する理解も重要であり,それらの画像と病理も明示した.
 最後に現在肝胆膵領域において先進的研究を進めておられる第一人者の方々に,治療段階のものも含めて,それぞれの領域のトピックスを紹介していただいた.
 したがってこの特大号の特集は,現在の肝胆膵領域における腫瘍ならびにその周辺の病変を理解する上でのバイブル的内容となったことを編集者一同自負している.

目次

〔巻頭言〕肝胆膵腫瘍における画像診断の変遷と今後の展望       谷川 久一
I.最近の注目点
  肝細胞癌に対する肝移植Explant liverと画像所見の一致率     市田 隆文,他
  粘液産生胆管腫瘍の病理                     米澤  傑,他
  膵粘液性嚢胞腫瘍(MCT)の新しい理解              山雄 健次,他

II.典型例の画像と病理
 肝腫瘍
  肝細胞癌の画像と病理                     田中 正俊
  肝内胆管細胞癌                        橋本 拓哉,他
  肝芽腫の画像と病理                      佐々木文章
  肝血管肉腫の画像と病理                    澤田 星子,他
  海綿状血管腫                         熊田  卓,他
  肝細胞腺腫                          山本 雅一,他
  嚢胞性肝腫瘍                         上本 伸二,他
  大腸癌を原発とする転移性肝癌                 及川 卓一,他
 胆道腫瘍
  胆管癌−肝門部・上部・中部・下部・広範囲           西尾 秀樹,他
  胆嚢癌の肉眼形態と画像診断                  若井 俊文,他
  乳頭部腫瘍(乳頭部癌・露出腫瘤型・非露出腫瘤型・潰瘍型・腺腫)岡部 義信,他
 膵腫瘍
  通常型膵管癌(頭部・体尾部)                 江川 新一,他
  膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMNs)                 山口 幸二,他
  膵嚢胞性腫瘍−膵漿液性嚢胞腫瘍,粘液性嚢胞腫瘍−        洞口  淳,他
  膵腺房細胞腫瘍(膵腺房細胞癌)                 澄井 俊彦,他
  Solid-pseudopapillary tumor(SPT)              小西二三男,他
  (膵内分泌腫瘍)グルカゴノーマの画像と病理          土井隆一郎,他
  インスリノーマの画像と病理                  朝倉  徹,他
  ガストリノーマの画像診断と病理                 中村 典明,他
  非機能性膵内分泌腫瘍の画像と病理               木村  理,他

III.腫瘍の特殊型と画像
 肝臓
  混合型肝癌のCT所見と病理像                  相島 慎一,他
  硬化型肝細胞癌                         黒木 美菜,他
  Fibrolamellar hepatocellular carcinoma             有井 滋樹,他
  類上皮性血管内皮腫                      北川  諭,他
 胆道
  胆嚢管癌                           松本 由朗,他
 膵臓
  膵腺扁平上皮癌                        鬼澤 俊輔,他

IV.特異な病態を伴う腫瘍の画像と病理
 肝臓
  胆管内発育型肝細胞癌                     黒川 典枝,他
  肝細胞癌破裂例                         伊坪真理子,他
  門脈腫瘍塞栓症                         大久保裕直,他
  肝静脈下大静脈浸潤                      玉置 信行,他
 胆道
  合流異常を伴う胆嚢癌                     山口 幸二,他
  先天性胆道拡張症を伴う胆管癌                 松原 俊樹,他
  肝内結石症に伴う肝内胆管癌                  全   陽,他
 膵臓
  膵嚢胞性病変における悪性変化                 多田  稔,他
  非乏血性膵管癌                        川辺 高史,他
  分枝膵管発生膵管癌例                     松本 由朗,他

V.腫瘍に関連する肝・胆・膵の画像と病理
 肝臓
  腺腫様過形成(AH)                      鹿取 正道,他
  限局性結節性過形成                      斎藤 明子
  肝血管筋脂肪腫(AML)の画像と病理               飯島 尋子,他
  門脈塞栓術による腫瘍・非腫瘍部の画像・病理像の変化       田中  宏,他
  肝細胞癌に対するablationの治療効果判定            椎名秀一朗,他
  肝細胞癌に対するTACEの治療効果判定               高安 賢一
 胆道
  陶器様胆嚢                          小山 祐康,他
  胆管癌に対するステント療法の治療効果              小川  薫,他
 膵臓
  膵管癌非切除療法例の造影超音波による腫瘍内血流評価からの効果判定
                                 小林 照宗,他

VI.腫瘤形成性非腫瘍病変
 肝臓
  細菌性・アメーバ性肝膿瘍                   加村  毅
  肝炎症性偽腫瘍                        小野 尚文,他
  限局性脂肪沈着                        松枝  清,他
  エキノコックス症                       佐藤 直樹,他
 胆道
  先天性肝門部胆管相対的狭窄の本態               藤井 秀樹,他
 膵臓
  自己免疫性膵炎と鑑別困難であった膵癌症例           越知 泰英,他
  腫瘤形成性膵炎                        山本 光勝,他
  Groove pancreatitis                      片岡 慶正,他

VII.画像診断の新しい展開
  超音波                            南  康範,他
  CT                              五島  聡,他
  MRI                              北村 敬利,他
  PETの有用性                          落合 礼次,他

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