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     12月号 C型慢性肝炎の新たな治療戦略
 2005年 1月号 肝移植の最新の進歩と問題点
 

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最新号
 第49巻4号(10月号) 特集 /“B型肝炎診療の進歩”

定価(\) 2,835 送料(\) 150

編集後記 紹介

 今月号は「B型肝炎診療の進歩」を特集した.1964年にBlumbergがオーストラリア原住民からウイルスの一部を発見し,オーストラリア抗原(HBs抗原)と命名してから40年経過した.しかし,HBVの遺伝子変異やそれに起因する病態の複雑さから,その後の研究成果が治療の進歩になかなか繋がらなく,この間のIFNを中心にした治療成績は満足すべきものではなかった.
 しかし,近年HBVには7つの遺伝子型があることが判明し,その世界的な分布や臨床的意義の解明が進み,極めて興味ある事実が次々と報告されてきた.さらに,核酸誘導体のlamivudineの保険適用やIFNの6カ月間投与の認可などにより治療法が進歩し,多くの患者が最近の治療の進歩の恩恵に浴している.lamivudine抵抗性の変異ウイルスに有効な新たな核酸誘導体adefovir dipivoxilの保険適用も間近となり,B型肝炎の臨床はまた新しい時代に突入した.ただ,B型肝炎はC型肝炎と異なり,自然経過の中で臨床的に治癒する例が多く,治療面ではIFN, lamivudineなどの抗ウイルス剤の使い分けやそれら薬剤の適応も含めて十分理解されていないように思う.
 最近の基礎的,臨床的な研究の進歩を念頭に,本特集が企画された.本特集ではHBV遺伝子型の臨床的意義,国際交流が盛んになり,従来われわれが経験しなかった遺伝子型による急性肝炎の実態,抗ウイルス療法の実際と問題点,肝発癌の実態や発癌機構,新しい治療法の展望などについて,第一線で活躍している先生方に執筆していただいた.本誌を一読していただければわかるように,執筆者の多くはHBVやそれに起因する肝病変について多くの優れた研究成果を発表してきた先生方である.今回の特集は,肝臓専門医の臨床,研究はもちろん,消化器専門医の臨床にも大変役立つものと確信している.多くの先生方にぜひ一読していただきたい.

目次

〔巻頭言〕B型肝炎診療の進歩                 小俣 政男

I. 疫学
   HBVキャリアの地理的遺伝子型分布
     −日本および世界におけるキャリアの状況−       折戸 悦朗,他
   最近の急性肝炎の実態(劇症肝炎を含む)         大森  格,他
   B型肝炎ウイルスの最近の話題
   Recombinationと臨床的意義                菅内 文中,他
   遺伝子型と臨床
    遺伝子型と治療効果                  鈴木 文孝,他
    遺伝子型と肝発癌                   住   一,他
   プレコア,コアプロモーター変異とその臨床的意義     吉岡健太郎

II.治療
   IFN治療の適応と問題点                  八橋  弘
   ラミブジン治療の適応と問題点              大石 和佳,他
   Lamivudine治療(長期療法)の長期予後          芥田 憲夫,他
   Breakthrough Hepatitis対策               桑原礼一郎,他
   併用療法
    IFN,ラミブジン併用療法                森 康二郎,他
    ラミブジン,HBワクチン併用療法            堀池 典生,他
   抗ウイルス剤の今後の展望                五藤  忠,他
   B型肝炎と肝移植                     上田 幹子,他

III.発癌
   B型肝癌の実態                      池田 健次
   HBV遺伝子組み込みと肝発癌                南  祐仁,他

IV.座談会                      (司会)岡上  武
                               各務 伸一
                               山田剛太郎
                               鈴木 一幸
                               日野 啓輔

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