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最新号
 第48巻6号(6月号) 特集/薬物性肝障害−最近の動向と新たな診断基準の検討−

定価(\) 2,835 送料(\) 150

編集後記 紹介

 前回,谷川名誉教授によって新しい視点からみた薬物性肝障害が特集号として出版されてから4年が経過したが,その間にも新薬による劇症肝炎や健康食品による肝障害などが世間の大きな話題として取り上げられてきた.ウイルス性肝疾患の全貌がようやく明らかになってきた今,国民生活の変遷に即して急増しているNAFLDとともに薬物性肝障害についても急速に関心が高まっている.座談会の中でも紹介いただいたが,日本肝臓学会の2002年の全国調査では1年間に1,016名の薬物性肝障害が報告されている.当院での過去8年間の薬物性肝障害の登録患者数は104/4,052(2.6%)と多く,C,Bのウイルス性肝疾患を除くとNAFLD,ALD,自己免疫性肝疾患に次ぐ順位を占めている.全国調査で痩せ薬を中心に健康補助食品によると思われる肝障害が多数報告されているが,国民全体の健康への関心の高まりとともに健康補助食品を利用する人が急増し,最近,当院肝臓外来を受診している患者のアンケート調査でも40%の方が88品目に及ぶ健康補助食品を摂取している実態が判明している.
 今回の特集号ではこのような社会的背景をふまえて,薬物性肝障害:最近の動向と新たな診断基準の作成について,その現状を紹介いただいた.病態については薬物代謝,免疫学,酸化ストレスの視点から各専門家に論じていただいた.現在進められている新たな診断基準の作成については中心となって進められている先生方に現在の診断基準の問題点,欧米の診断基準,新たな診断基準案について詳しく解説をいただいた.座談会の中でも薬物性肝障害の変遷,それに基づく診断基準の見直しについて,現状と問題点について討論していただいた.本特集号が追い風となって,さらに皆さんの関心が高まり,新たな診断基準に向けてのコンセンサスづくりが進むように願っている.
(山田剛太郎)

目次

〔巻頭言〕薬物性肝障害の研究の発展を期待する               谷川 久一
薬物性肝障害の病態
 薬物代謝の視点からみた薬物性肝障害の病態                岩佐 元雄,他
 免疫学的視点からみた薬物性肝障害の病態                 清水 幸裕,他
 薬物性肝障害の病態における酸化ストレス                 西原 利治,他
薬物性肝障害の診断
 薬物性肝障害の本邦の診断基準(1978)と問題点              滝川  一
 欧米のガイドラインの評価                        堀池 典生,他
 第6回,第7回日本肝臓学会大会で提案された薬物性肝障害の新しい診断基準案  久持 顕子,他
 肝生検診断                               福里 利夫,他
薬剤性劇症肝炎の特徴                           高瀬幸次郎,他
薬物と自己免疫性肝疾患                          石橋 大海
注目すべき症例報告
 健康食品による薬物性肝障害                       石田  聡,他
 和漢薬による薬物性肝障害―3種類の漢方薬により繰り返された薬物性肝障害― 湯浅圭一朗,他
 フルタミドによる薬物性肝障害                      相澤 良夫,他
 痛風治療薬による薬物性肝障害                      池田 英司,他
薬物性肝障害の治療の実際                         松崎 靖司,他

座談会“薬物性肝障害−最近の動向と新たな診断基準の検討−”    (司会)山田 剛太郎
                                     銭谷 幹男
                                     恩地 森一
                                     神代 龍吉
                                     大部  誠

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