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 第33巻4号(4月号) 特集/思春期臨床の現在
定価(\) 2,835 送料(\) 150

編集後記 紹介

◇現在,世界は未曾有の混乱の中にある。テロの脅威はイスラエル・パレスチナだけではなしに,アフガニスタン,イラク,ロシア,さらにはスペインと枚挙に暇がない。やがてはわが国も,といわれても決して非現実的ではない状況だ。さらには北朝鮮の拉致問題もいよいよ深刻だ。その主要な精神力学は暴力である。
◇ひるがえって精神医学の領域をみるとき,そこにもまた暴力が大きな役割を果たしていることが分かる。その最たるものが児童虐待である。つい先の報道でなされた「つい1歳半の人生を母親の手で閉じられてしまった子ども」という言い回しは聞く者にひどい無力感を与えた。きっと幼児も同じく無力感をもったであろうことは論じるまでもない。問題は,こうした生命を絶たれた子どもだけではないということだ。程度の差はあれ,同じ無力感をもたされた子どもたちばかりだ。彼らにどのような世界が広がってくるのか。20世紀にはみなかった世界であることは間違いない。投稿いただいた各論文を読んでの,最初の感想である。
◇さらに,脳科学の急速な発展は,これまた20世紀の思春期問題ではみることのなかった世界を開いている。さまざまな発達障害論議はそのよい例である。それはADHDやアスペルガー症候群だけではなしに,対人緊張症,不登校,ひきこもりでも看過できない問題になっている。
◇特集「思春期臨床の現在」は,現在の世相と学問の方向を如何なく表現していただいた。これまでにない味わいを出していただいた各著者に深謝する。読者の忌憚のないご批判をいただけるとありがたい。

 

目次

●特集
  思春期臨床の現在                             牛島 定信
  対人恐怖症の今日的問題                          鍋田 恭孝
  最近の不登校                               齊藤 万比古
  退却神経症─最近の経験から─                       笠原 嘉
  青年期ひきこもりケースと支援の現状                    近藤 直司・他
  悪性ひきこもりの現在                           奥村 雄介
  摂食障害の現在                              切池 信夫
  境界性人格障害の現在                           川谷 大治
  解離性同一性障害の現在                          柴山 雅俊
  高機能広汎性発達障害の現在                        市川 宏伸
  ADHDの現在                                朝倉 新・他
  児童・思春期のうつ病の現在                        傳田 健三

●研究報告
  痴呆患者における介護者同席面接による個人回想法の試み           浦部 雅美・他
  外傷性脳損傷による高次脳機能障害の心理アセスメント            小海 宏之

●学会印象記
  第27回日本神経心理学会総会                        三村 將
  第23回日本精神科診断学会                         内田 千代子

●シリーズ/精神医学用語解説
  276.短パルス矩形波ECT装置                        黒田 裕子・他
  277.RCT                                 渡辺 範雄・他
 

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