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最新号

 第33巻3号(3月号) 特集/精神科領域における薬剤開発の新しいシステムと開発動向
定価(\) 2,835 送料(\) 150

編集後記 紹介

◇新GCPの施行に伴い臨床治験の環境が大きく変化している。臨床治験は科学的な研究姿勢と高い倫理性の間に位置する極めて重要な試験研究であり,新薬の開発にあたって不可欠の過程であることはいうまでもない。特に精神科領域の臨床治験は,その評価がヒトの精神や機能そのものであること,精神疾患患者では治験参加への同意能力に疑義がある場合も多いことから,他の領域以上に臨床治験の実施に伴う倫理性の確保などの困難さが伴う。
◇残念ながら新GCPの施行はわが国の臨床治験を実施しやすい方向に導いているとはいいがたいのが現状である。この数年の開発状況を眺めてみても,わが国で開発された新規化合物であっても最初の臨床治験はまず外国で実施されているものが多い。これはわが国の臨床治験の環境整備が十分になされておらず,外国での臨床治験の方がはるかに時間と費用が節約できるという状況になっているからである。
◇今回の企画はこのような治験環境を整えるためには,どのような工夫が必要かを考えてみようという意図の下に編まれたものである。新薬開発は,もとより産官学の密接な共同作業によりなされるべき性質のものであり,被験者や臨床家を含めて多くのパートナーの協力体制が不可欠である。わが国から発信されるグローバルスタンダードに合う新規薬剤の開発を実現するために本特集が役立つことを期待し,また多くの臨床家が新しい治験体制への理解を深めて倫理性の高い科学的な臨床治験の実施に協力していただけることを希望する。

 

目次

  わが国の新薬臨床試験システムの現状と問題点─新GCPをめぐって─       風祭 元
  治験をめぐるシステム─IRBについて─                    梅原 貞臣
  治験をめぐる人的リソース─CRCとSMOと被験者リクルート─          弓削 徹
  抗精神病薬の開発動向と問題点                       久住 一郎・他
  抗うつ薬の開発動向と問題点                        樋口 輝彦
  抗痴呆薬の開発動向と問題点                        工藤 喬・他
  抗不安薬,睡眠導入剤の開発動向と問題点                  金井 裕彦・他
  抗てんかん薬の開発動向と問題点                      岩佐 博人・他

●研究報告
  認知療法を試みた対人恐怖症の1症例                     本岡 寛子
  急性期病棟に入院した精神障害者の自尊感情と,Health Locus of Control    松下 年子・他
  広汎性発達障害スクリーニング尺度としての乳幼児行動チェックリスト改訂版
  (IBC-R)の有用性の検討                           金井智恵子・他

●海外だより
  児童・思春期精神科病棟の構造と人員配置について
  ─アメリカの実績からの日本の児童・思春期病棟への提言─          斉藤 卓弥・他

●学会印象記
  第15回日本アルコール学会                         大見 陽子・他
  第33回日本神経精神薬理学会年会                      仲神 龍一・他
  第19回日本精神衛生学会大会                        津川 律子
  第25回全国大学メンタルヘルス研究会                    飯田 紀彦

●シリーズ/精神医学用語解説
  274.こころの健康科学                           高橋 清久
  275.過労自殺                               黒木 宣夫

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