今後の特集のご案内

 2004年 3月号 精神科領域における薬剤開発の新しいシステムと開発動向
     4月号 思春期臨床の現在
     5月号 サイコオンコロジーの現状と展望
 

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最新号 第33巻2号(2月号) 特集/女性の精神医学
                                       定価(\) 2,835 送料(\) 150

編集後記 紹介

◇何ゆえの「女性の精神医学」なのか。ある意味では,差別ないしは逆差別ではないかという議論も沸き起こってきそうなテーマの立て方である。しかしながら,S・フロイトの精神分析をみても分かるように,人間の真実を明らかにしようとするときの対象にまず男性が選ばれてきた経緯を考えると,得心がいくような気がする。そして一方では,人間はもともと女性に始まり,生後のホルモン調節のあり様によって,男性にもなり女性にもなるということ,そのバランスのとり方がよろしくないと性同一性障害をきたすことなどが明らかにされてくると,もう一度女性に目を向けることも大事ではないかと,考えた次第である。さらには,現在の脳科学が性ホルモンの生成,調節の様態を明らかにし,思いのほか幅広い役割を担っていることを示したことをみると,これまたホルモンの影響を受けやすい女性の心のあり様を検討することに意義もさらに大きくなってきているように思う。考えてみると,女性の社会進出に伴って女性の生き方,同一性の様態そのものも大きく変わろうとしている。しかし,男性と同じ立場でものを考えればよろしいということにはならないようである。男女の生理も心のあり様も厳然としては異なっているという現実を前にして,今後こうした方面の精神医学も発展させておかねばならないというのが本特集の目的である。なお,本特集の企画には,昨年の日本精神神経学会総会の女性の精神医学の提唱なるシンポジウムの企画者の協力を得ていることを記して,感謝の意を表したい。

 (US)

目次

  女性の精神医学への提案                          中山 和彦
  女性のライフサイクルにおける「女性であること」              加茂登志子
  妊娠・出産とうつ病                            島 悟・他
  産婦人科からみた生殖機能に関する女性心理学的ジェネオロジー        久保 春海
  月経関連症候群と境界性人格障害                      川村 諭 
  女性が心のケアを受けたくなる時─ジェンダーセンシティブな医療を考える─  海原 純子
  リプロダクションと心理的課題                       相良 洋子

●特別寄稿
  統合失調症─英国における予防とリハビリテーション,ノーマライゼーション─ ピーター・ケネディー

●研究報告
  船舶事故後のPTSD患者2症例における睡眠障害の経時的検討           土生川光成・他
  統合失調症患者の就労継続能力に関する研究                 中川 正俊
  当院で高気圧酸素療法(HBO)を行った間歇型一酸化炭素中毒症例の臨床的検討  今中 章弘・他
  自閉性スペクトル指数日本版(AQ-J)のアスペルガー障害に対するカットオフ  栗田  広・他

●学会印象記
  第34,35回日本芸術療法学会                        伊集院清一
  第16回日本思春期青年期精神医学会                     平島奈津子
  日本青年期精神療法学会第21回総会                     西川 瑞穂

●書評
  成人のADHD─臨床ガイドブック─                      定松 美幸

●シリーズ/精神医学用語解説
  272.インプリンティング遺伝子                       難波 栄二・他
  273.BSE                                 藤田 浩司

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